J.カミンズ(Cummins)による BICS(基本的対人伝達能力)と CALP(認知・学習言語能力)の区別に関する記述として最も適当なものを、次の1~4の中から一つ選べ。
- 1BICS は CALP よりも習得に長い期間を要し、一般に5~7年かかるとされる。
- 2CALP は場面や文脈の手がかりが豊富で、認知的な負担が小さい言語使用を指す。
- 3CALP は母語と第二言語で互いに独立しており、母語で培った力は第二言語に転移しない。
- 4日常会話が流暢な子どもでも、教科学習に必要な言語能力は十分に育っていない場合があるため、配慮が必要である。
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正解:4
カミンズによれば、日常会話の力(BICS)は1~2年程度で身につくのに対し、教科学習に必要な力(CALP)の習得には5~7年程度かかるとされます。そのため、会話が流暢な子どもでも学習面で困難を抱えていることが見落とされやすくなります。1は BICS と CALP の習得期間を逆にしています。CALP は文脈の手がかりが少なく認知的な負担が大きい言語使用なので2も誤りです。カミンズは母語と第二言語の力が共有基底を持つという相互依存仮説を唱えたため、3も誤りです。押さえておくべき点は、会話力と学習言語能力では習得にかかる時間が違うことです。
根拠:Cummins の BICS/CALP 理論、言語相互依存仮説