誤振込みに関する次の記述のうち、判例に照らし最も適切なものはどれですか。
- 1振込依頼人と受取人との間に原因関係がない誤振込みの場合、受取人の口座に入金記帳されても、受取人と銀行の間に預金債権は成立しない。
- 2振込依頼人と受取人との間に原因関係がなくても、受取人の口座に入金記帳されれば、受取人と銀行の間に振込金相当額の普通預金債権が成立する。
- 3受取人の債権者がその預金債権を差し押さえた場合、振込依頼人は第三者異議の訴えによって差押えを排除することができる。
- 4被仕向銀行は、誤振込みであることが明らかであれば、受取人の承諾を得ずに組戻しに応じなければならない。
- 5受取人が、誤振込みであると知りながら、その事実を告げずに窓口で払戻しを受けても、刑事責任を問われることはない。
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正解:2
最判平成8年4月26日は、原因関係の有無を問わず、受取人と銀行の間に普通預金契約が成立するとしました。そのため、振込依頼人は受取人に対して不当利得返還請求権を持つにとどまり、第三者異議の訴えによって差押えを排除することはできません。組戻しには受取人の承諾が必要です。また、誤振込みと知りながら事実を告げずに払戻しを受ける行為には詐欺罪が成立します(最決平成15年3月12日)。誤振込みでも預金は成立し、知りながらの払戻しは犯罪になる、という2点を押さえておきましょう。
根拠:最判平成8年4月26日、最決平成15年3月12日