預金の帰属に関する次の記述のうち、判例に照らし最も適切なものはどれですか。
- 1預金の帰属は、通帳の名義によって形式的に決まり、名義人以外の者が預金者と認められることはない。
- 2判例は、無記名定期預金について、預入行為を現実に行った者を常に預金者とする立場(主観説)をとっている。
- 3判例は、無記名定期預金について、自らの出捐により自己の預金とする意思で、自ら又は使者・代理人を通じて預け入れた者を預金者とする立場(客観説)をとっている。
- 4損害保険代理店が保険料を保管するために代理店名義で開設した普通預金口座について、判例は、預金債権は保険会社に帰属するとした。
- 5金融機関が真の預金者以外の者に払い戻した場合、金融機関の善意・無過失の有無を問わず、その払戻しは無効となる。
正解と解説を見る
正解:3
判例は、無記名定期預金について、出捐者を預金者とする客観説の立場をとっています。損害保険代理店名義の保険料保管口座については、口座を開設し管理していたのが代理店であることなどから、預金債権は代理店に帰属するとされました。また、真の預金者以外の者への払戻しも、民法478条の要件を満たせば有効になります。定期預金の帰属は客観説、普通預金は口座の開設・管理の実態を見て判断する、と押さえておきましょう。
根拠:最判昭和57年3月30日、最判平成15年2月21日、民法478条