マンション管理業者Aの従業員Bが、管理組合から受託した業務として共用部分の設備点検をしていたところ、Bの過失により、区分所有者Cの専有部分に漏水が生じ、Cの家財が損傷した。この場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。
- 1Aが使用者責任を負う場合には、Bは、Cに対して不法行為に基づく損害賠償責任を負わない。
- 2Cは、まずBに対して損害賠償を請求しなければならず、Bに資力がないときに限り、Aに対して損害賠償を請求することができる。
- 3AがCに対して損害を賠償したときは、Aは、Bに対して求償権を行使することができる。
- 4Cの損害賠償請求権は、Cが損害及び加害者を知った時から5年間行使しないときは、時効によって消滅する。
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正解:3
使用者責任に基づいて賠償した使用者は、被用者に対して求償できます(民法715条3項)。ただし、判例により、その範囲は信義則上相当と認められる限度に制限されます。使用者責任が成立しても被用者自身の不法行為責任(709条)は消えず、被害者は両者のどちらに先に請求してもかまいません。人の生命・身体の侵害ではない物損の場合、時効期間は損害及び加害者を知った時から3年です(724条1号)。覚えておくポイントは、使用者は求償できるが信義則上の制限がある、物損の時効は3年、の2点です。
根拠:民法715条、709条、724条