管理組合の理事長ではないAが、代理権がないにもかかわらず管理組合の代理人と称して、業者Bとの間で共用部分の清掃業務の委託契約を締結した。この場合に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。
- 1Bが管理組合に対し、相当の期間を定めて追認するかどうかを確答するよう催告した場合において、管理組合がその期間内に確答しないときは、管理組合は追認したものとみなされる。
- 2Bは、契約締結時にAに代理権がないことを知っていた場合であっても、管理組合が追認しない間は、当該契約を取り消すことができる。
- 3BがAに代理権がないことを過失により知らなかった場合であっても、A自身が代理権を有しないことを知っていたときは、BはAに対し、履行又は損害賠償を請求することができる。
- 4管理組合が当該契約を追認した場合、契約は、別段の意思表示がない限り、追認の時から効力を生ずる。
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正解:3
無権代理人の責任は、相手方が代理権のないことに過失により気付かなかった場合は原則として追及できません。ただし、無権代理人自身が代理権のないことを知っていたときは追及できます(民法117条2項2号ただし書)。このため肢3が正しいです。肢1は、期間内に確答がなければ追認を拒絶したものとみなされるので誤りです。肢2は、取消権を行使できるのは善意の相手方に限られるので誤りです。肢4は、追認の効果は契約時にさかのぼるので誤りです。押さえておくべき点は、催告に対して確答がなければ「追認拒絶」とみなされ、追認は「契約時にさかのぼる」ということです。
根拠:民法113条〜117条