事例を読んで、病院の医療ソーシャルワーカー(社会福祉士)の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。 〔事例〕 Aさん(62歳、男性、単身)は、脳梗塞で急性期病院に救急搬送され入院した。数年前に失業してから日雇いの仕事で生計を立てていたが、国民健康保険料を滞納しており、預貯金もほとんどない。入院から1週間後、病棟看護師から医療ソーシャルワーカーに「医療費の支払いや退院後の生活が心配だ」と相談があった。Aさんには遠方に疎遠な兄がいる。
- 1医療費の未払いが増えないよう、主治医に早期退院を働きかける。
- 2生活保護を申請するには兄による扶養が必須条件だとAさんに説明し、まず兄に援助を求めるよう促す。
- 3Aさんの意向を確認したうえで、本人の同意を得て福祉事務所と連携し、生活保護の申請を支援する。
- 4Aさんの意向を確認しないまま、退院先として無料低額宿泊所を決め、入所の手続きを進める。
- 5医療費の支払いが困難であることを理由に、より費用の安い病院への転院を勧める。
正解と解説を見る
正解:3
本人の自己決定を尊重しながら、福祉事務所などの関係機関と連携して生活保護の申請を支援することが適切です。扶養義務者による扶養は保護に優先するものですが、申請や保護の要件ではないため、兄の援助を申請の前提とする説明は誤りです。経済的な理由だけで早期退院や転院を促すことや、本人の意向を確かめずに退院先を決めることは、医療ソーシャルワーカーの役割と倫理に反します。押さえておきたいのは、経済的問題への支援は、本人の意向確認と制度へのつなぎが基本だという点です。
根拠:医療ソーシャルワーカー業務指針(経済的問題の解決、調整援助)、生活保護法第4条第2項・第7条