事例を読んで、J社会福祉士の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。 〔事例〕 地域の相談支援機関に勤務するJ社会福祉士は、仕事を失い生活に行き詰まっているHさん(30代)と面接していた。面接の終盤、Hさんは「もう死ぬしかない。方法も考えてある。このことは誰にも言わないでほしい」と打ち明けた。
- 1Hさんとの信頼関係を守るため、約束どおり誰にも伝えず、次回の面接まで様子を見る。
- 2生命の危険があるため、Hさんには何も伝えず、直ちに家族、職場、近隣住民に連絡する。
- 3Hさんの気持ちを受け止めつつ、生命の安全に関わる場合は秘密保持に限界があることを伝え、同意を得るよう努めながら、必要な関係者と連携して安全の確保を図る。
- 4自己決定を尊重する立場から、死を選ぶというHさんの意思を尊重する。
- 5秘密保持義務に反するため、所属機関の上司にも相談せず一人で対応する。
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正解:3
生命に危険が迫っている場合は、秘密保持の例外となる「正当な理由」にあたり得ます。ただし、まず本人の思いを受け止め、秘密保持の限界を説明し、できる限り同意を得ながら必要最小限の関係者と連携するのが適切です。約束を優先して様子を見ることや、自死の意思を「自己決定」として尊重することは、生命を守る責任に反します。一方、本人に告げずに近隣まで広く知らせることは、必要な範囲を超えた情報開示です。組織内での相談や報告は秘密保持義務違反にあたらず、一人で抱え込むべきではありません。生命の安全は秘密保持に優先しますが、開示は本人への説明と必要最小限の範囲で行う、と覚えましょう。
根拠:社会福祉士及び介護福祉士法第46条(秘密保持義務)、社会福祉士の倫理綱領 倫理基準Ⅰ(クライエントの利益の最優先、自己決定の尊重、プライバシーの尊重と秘密の保持)