ランバート(W. E. Lambert)らがカナダのモントリオールで用いた「マッチド・ガイズ法(matched-guise technique)」について述べたものとして最も適当なものを、次の1~4の中から一つ選べ。
- 1二つの言語を話せる同一の話者が、それぞれの言語で同じ内容の文章を読み上げた録音を、別々の話者のものだと思わせて聞かせ、話し手の印象を評価させることで、言語に対する態度を間接的に調べる方法である。
- 2異なる言語を母語とする複数の話者に、同じ内容の文章を母語で読み上げてもらい、その録音を聞かせて、どの話者の発音が最も標準的かを判定させる方法である。
- 3調査対象者に「英語とフランス語のどちらが好きか」「どちらの言語が社会的に有利だと思うか」などを質問紙で直接尋ね、言語に対する意識を数値化する方法である。
- 4調査者が対象者と面接し、雑談、文章の読み上げ、単語リストの読み上げなど場面を変えて発話を録音し、改まりの度合いによる発音の変異を測定する方法である。
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正解:1
マッチド・ガイズ法は、同じ話者が二つの言語(変種)で話した録音を別人のものと思わせて評価させる方法です。声質などの個人差を取り除けるので、評価の差は言語そのものへの態度によるものと考えられます。2は話者が異なるため個人差が残り、手法の核心である「同一話者」を欠いています。3は意識を直接尋ねる方法で、建前の回答が出やすいという、この手法が避けようとした問題をそのまま抱えています。4はラボフの社会言語学的インタビューにおける文体の変異の調査です。覚えておくべき点は、マッチド・ガイズ法は同一話者を使って言語態度を間接的に測る方法だということです。
根拠:Lambert, W. E. et al. (1960) "Evaluational reactions to spoken languages"(マッチド・ガイズ法・言語態度研究)