大気汚染防止法及び水質汚濁防止法に規定する、事業者の無過失損害賠償責任に関する記述として、正しいものはどれか。
- 1被害者が損害賠償を受けるためには、事業者に故意又は過失があったことを立証しなければならない。
- 2賠償責任の対象となるのは、人の生命又は身体を害したことにより生じた損害であり、農作物や家屋などの財産だけに生じた損害は対象とならない。
- 3水質汚濁防止法では、有害物質に限らず、BODなどの生活環境項目に係る汚濁物質の排出により生じた損害も対象となる。
- 4損害の発生に関して天災その他の不可抗力が競合した場合でも、裁判所は、賠償の責任及び額を定めるに当たってこれをしんしゃくすることはできない。
- 5無過失損害賠償責任の規定は大気汚染防止法にだけ置かれており、水質汚濁防止法には置かれていない。
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正解:2
両法の無過失損害賠償責任は、大気汚染防止法では健康被害物質、水質汚濁防止法では有害物質の排出等により人の生命又は身体を害したときに、故意・過失の有無を問わず事業者に賠償責任を負わせる制度です。対象は人の健康被害に限られ、財産だけの損害は含まれないため、2が正しい記述です。被害者は過失を立証する必要がなく、水質汚濁防止法の対象は有害物質に限られます。不可抗力が競合した場合には、裁判所が責任や賠償額の算定でしんしゃくできる規定もあります。無過失責任の対象は「人の生命・身体の被害」と押さえておきましょう。
根拠:大気汚染防止法第25条、第25条の3、水質汚濁防止法第19条、第20条の2