甲社は商標Aを付した商品を販売していたところ、その後、乙社が同じ商品を指定して商標Aについて商標登録を受けた。甲社が商標Aの使用を継続できる、いわゆる先使用権に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1乙社の出願前から甲社が商標Aを使用していれば、需要者の間での知名度にかかわらず先使用権が認められる。
- 2乙社の出願前から甲社が不正競争の目的でなく商標Aを使用し、乙社の出願の際に商標Aが甲社の商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されていた場合、先使用権が認められる。
- 3乙社の出願前から甲社が商標Aを使用していれば、不正競争の目的があっても先使用権が認められる。
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正解:2
商標法の先使用権が認められるには、他人の出願前から不正競争の目的でなく使用していることが必要です。さらに、その出願の際に、自己の商品等を表示するものとして需要者の間に広く認識されていること(周知性)も必要です。特許法の先使用権と異なり周知性が求められるため、出願前から使用していただけでは足りません。不正競争の目的がある場合も認められません。商標法の先使用権には周知性が必要、という点が特許法との大きな違いです。
根拠:商標法32条1項