建物の転貸借に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1賃借人が賃貸人の承諾を得ずに第三者に建物を転貸したときは、背信的行為と認めるに足りない特段の事情があるかどうかにかかわらず、賃貸人は賃貸借契約を解除することができる。
- 2適法な転貸借がされた後に賃貸人と賃借人が原賃貸借を合意解除した場合、賃貸人は、合意解除の当時に賃借人の債務不履行による解除権を有していたときを除き、その解除を転借人に対抗することができない。
- 3適法な転貸借の場合でも、転借人は賃貸人と直接の契約関係にないため、賃貸人に対して直接義務を負うことはない。
- 4原賃貸借が賃借人の賃料不払いを理由に解除される場合、賃貸人は、転借人に賃料を代わりに支払う機会を与えるため催告しなければ、解除を転借人に対抗することができない。
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正解:2
民法613条3項により、合意解除は転借人に対抗できません。ただし、合意解除の当時に賃貸人が債務不履行による解除権を持っていた場合は対抗できます。無断転貸でも、背信的行為と認めるに足りない特段の事情があれば解除は認められないので、選択肢1は誤りです。適法な転借人は賃貸人に対して直接義務を負うため、選択肢3も誤りです。判例は、債務不履行による解除の際に転借人へ催告する必要はないとしているので、選択肢4も誤りです。押さえておきたいのは、合意解除は原則として転借人に対抗できず、債務不履行による解除は対抗できるという点です。
根拠:民法612条、613条、最判昭和28年9月25日、最判平成6年7月18日